歌手一青窈(44)が認めた、期待の新星だ。歌手斉藤花耶(20)。今秋にプレデビュー、来春にメジャーデビューを予定している。特に、バラードは一級品。今、大注目のアーティストが、日刊スポーツのインタビューに応じた。

先月放送の、テレビ東京系「THE★カラオケバトル」(日曜午後6時30分)に“一青窈が激推しする、ホーリーボイス”として出演し、一気に注目を集めた。一青の推薦に「一青さんは、ハナミズキのイメージが強いです。カラオケでも歌ったことがあって、いつもすごいなあって思っていました。その一青窈さんが推してくださっているなんて、あまり信じられず、今でも実感がありません」と恐縮した。

番組では、1曲目にUruの「あなたがいることで」を披露した。歌ったことはなかったというが「どうやったら、自分の歌い方になるか考えて歌いました」と自分色に染め、出演者の大粒の涙を誘った。

最大の強みは、声の透明感だ。音楽関係者からは「究極の肩すかしシンガー」と、あだ名を付けられているという。同関係者は「ここでガツン!と来てほしい所で、無意識にすっと抜くんです。そこにやられます」と絶賛した。

5歳からピアノを習い、発表会で歌唱している人に憧れを抱き、翌年に歌も始めた。すると、すぐに関東大会出場したり、賞を総なめし、実力を開花させていった。「もともと歌は好きで、1つの夢みたいな感じでした。コンクールで賞を受賞すると、みなさんに褒めていただけたので、そこからは『じゃあもう、歌手になる!』という感じになりました」と話した。

現在は「尚美ミュージックカレッジ専門学校」に通い、レッスンに励んでいる。近年は多くの対戦系音楽番組に出演し、経験を積んでいる。初めてテレビで歌唱したのは、高校1年の9月だった。「勝ち負けにすごくこだわっていたんですけど、初戦で敗退しました。負けたことがすごく悔しくて、泣いていたのが全部(テレビに)映っちゃって、恥ずかしかったです」と、ほろ苦い“デビュー”となった。

その後、現在所属する芸能事務所「太田プロ」からラブコールを受け、夢の一歩を踏み出した。得意ジャンルは「気持ちも乗りやすく、自分の声にも合っているから」と、バラード。秋にはプレデビューも決定しており、一青窈、マシコタツロウ氏の“ハナミズキコンビ”からの提供楽曲などが、候補にあるという。「自分の曲を出すということが、ずっと夢でした。うれしいと思う反面、改めてもっと頑張らなきゃと思いました」と決意を語った。

今後について「私自身、中学生のころ毎日疲れたという感じだったんですけど、音楽を聞いて、歌詞に癒やされ、音楽の世界に救われたことがたくさんありました。今度は私が歌って、それを聞いて『今日の疲れが癒やされた』『最近の悩みがなくなった』とか、ちょっとしたところに寄り添えるような、そういう歌を歌える人になりたいです」と力を込めた。

30日放送の「THE★-」にも出演する。実際の身長よりも一回り大きく見える、堂々としたパフォーマンスに注目だ。【佐藤勝亮】

◆斉藤花耶(さいとう・かや)2001年(平13)4月26日、山梨県生まれ。5歳でピアノを習い始め、翌年に歌も始める。18年、NHK「のど自慢」山梨県大会チャンピオンをはじめ、複数のコンクールで賞を受賞。好きな女優は石原さとみ。趣味は映画鑑賞、特技は目薬を秒で差すこと。156・5センチ。血液型A。

真っ直ぐ記者の目を見て笑顔で質問に応じる斉藤花耶(撮影・垰建太)
真っ直ぐ記者の目を見て笑顔で質問に応じる斉藤花耶(撮影・垰建太)
心を揺さぶる歌声と素朴でピュアな瞳が魅力的な斉藤花耶(撮影・垰建太)
心を揺さぶる歌声と素朴でピュアな瞳が魅力的な斉藤花耶(撮影・垰建太)
「早く皆様の前で歌えますように」と自身の抱負を記した斉藤花耶(撮影・垰建太)
「早く皆様の前で歌えますように」と自身の抱負を記した斉藤花耶(撮影・垰建太)
心を揺さぶる歌声と素朴でピュアな瞳が魅力的な斉藤花耶(撮影・垰建太)
心を揺さぶる歌声と素朴でピュアな瞳が魅力的な斉藤花耶(撮影・垰建太)