「美味しい」も「健康」も「ダイエット」も叶えてくれる夢のような食事法・ロカボ。確実なデータに基づいた新しい栄養学は、徐々に日本にも広まりつつあり、ついに大手外食全国チェーンで初めて、ロカボ商品が新発売されることになりました! 今回のコラムは番外編として3月28日に行われた「すき家 ロカボ商品発表会」の模様をリポートします。

ロカボ牛ビビン麺です。ホント美味しかった。食べる前から喜んでいる五戸です
ロカボ牛ビビン麺です。ホント美味しかった。食べる前から喜んでいる五戸です

番外編「すき家 ロカボ新商品」

 【ロカボとは】“ローカーボハイドレート”の略で、“ロー(低い)+カーボハイドレート(糖質)”のこと。北里研究所病院・山田悟先生が名付け親。1食の糖質摂取を20g~40gに、一日あたり70~130gにする、ゆるやかな糖質制限のことを指す。糖質とは主に炭水化物と砂糖に多く、目安はコンビニのおにぎりで糖質約40g。

「ロカボ牛麺」「ロカボ牛ビビン麺」

 牛丼の種類も、セットの汁もサラダもドレッシングも豊富なメニューからカスタマイズできる、選ぶ楽しさを追求してきた「すき家」から、4月5日(水)朝9時、ロカボの新商品が発売になります!

すき家本部の代表取締役社長・興津龍太郎さんと五戸です
すき家本部の代表取締役社長・興津龍太郎さんと五戸です

 まず「ロカボ牛麺」。「冷」「温」選べて税込み490円。低糖質麺に、牛肉をガッツリと乗せ、お揚げも2枚入って、コクのある出汁で優しい味わいに仕上がっています。低糖質麺というと、あまり美味しいイメージがないかもしれませんが、この麺は米粉も使用していて弾力があって美味しいです! これで糖質22g。ロカボの1食目安が20~40gですからバッチリです。ちなみに一般的な牛丼の糖質は約100g。

4月5日スタートするロカボの名が付いたすき家新メニュー
4月5日スタートするロカボの名が付いたすき家新メニュー

 そして「ロカボ牛ビビン麺」。こちらも「冷」「温」選べて税込み590円。同じく低糖質麺に、牛丼と同じ牛肉と、たっぷりの野菜、さらにねぎキムチが乗った一品。ピリッとした辛さがクセになります。コチュジャンダレをかけるのもオススメ。結構ボリュームがあって満足感あります。これだけ入って糖質28.5g!

ロカボ商品は日本人を救う

 新商品発表会では、北里研究所病院糖尿病センター長で医学博士、「一般社団法人 食・楽・健康協会」代表理事の山田悟先生による講演もありました。

 山田先生は言いました。「ロカボ牛麺・ロカボ牛ビビン麺は日本人サラリーマンを救う」と!

ロカボについて講演する山田悟医師
ロカボについて講演する山田悟医師

 以下、山田先生の話を抜粋します。

 ・日本人の40代以上では、3~4人にひとりは血糖異常者(糖尿病と糖尿病予備群)。糖尿病は、自覚症状が出てからでは手遅れ。糖尿病になるとがん等他の病気のリスクもあがる。

 ・糖尿病になった方の測定値をさかのぼって見てみると、食後の血糖値が異常になっていた。しかしこの時点では自覚症状が全くない。

 ・これまでは、なんでも腹八分目が良いとされてきた。ところが、この10年で大きく栄養学が転換し、美味しいものをしっかり食べても健康になれることがわかってきた。

 ・2008年の「ニューイングランドジャーナル」(臨床医が読む雑誌で最も格が高い)のダイレクト試験で、一番減量効果があったのが糖質を控えたグループで、一番減量効果がなかったのが油を控えたグループだった。糖質さえ控えれば、カロリーを全く気にせず食べても、血糖値も体重も脂質も改善する。

 ・食後の高血糖を防ぐのが重要。それには糖質を控えるのが一番。でもゼロにしてはいけない。ゆるやかな糖質制限「ロカボ」がオススメ。

講演後の山田悟先生と記念撮影しました五戸です
講演後の山田悟先生と記念撮影しました五戸です

 私も食前と食後の血糖値を測ってみました! 食前が93mg/dl、「ロカボ牛麺」を食べた後は115mg/dl。食後の血糖値は140mg/dlまでが正常値なので、バッチリ範囲内です。お肉もしっかり食べてスープを飲み干して、この数字! まさに「ロカボ牛麺は日本人を救う」です。

血糖値測定する五戸です
血糖値測定する五戸です

すき家さんありがとう!そしてがんばって!

 ひとつだけ懸念しているのは、「ロカボ」がまだ世間にそこまで浸透していない中で、「ロカボ牛麺」でどこまで売り上げを見込めるか…もしお店が期待する数字に達しなかったとしても、ぜひ諦めずに出し続けていただきたいです。

 今回の新商品発表会、テレビのニュースでも取り上げられていましたが、「なぜロカボが必要なのか」には特に触れず、ビジネス戦略の観点からまとめられていました。商品発売後もおそらくロカボをわからない人が「やっぱり普通の麺のほうが美味しい」とつぶやく気がしています。

山田悟医師(左)とすき家本部・興津龍太郎社長
山田悟医師(左)とすき家本部・興津龍太郎社長

 私自身、ロカボを実践し、とても快適な生活を送っている中で思うのは、「糖質が高くて美味しいのは当たり前」だということです。白米も小麦も美味しいんですよ。でも白米と小麦ばっかり食べていたらダメなんです。企業が努力して、米粉を使ってモチモチさせながらも低糖質な麺を作ってくれた、こんなありがたいことがあるでしょうか…と思っています。

「いただきま~す」。ペロッと平らげた五戸です
「いただきま~す」。ペロッと平らげた五戸です

 このコラムを読んでくださっている方にはロカボの魅力が伝わっていると思うので、ぜひ、すき家の「ロカボ牛麺」「ロカボ牛ビビン麺」試していただきたいと思います!

本日のごのへの・ご・ろ・く

「糖質が高くて美味しいのは当たり前! 美味しい低糖質に感謝すべし!」

◆山田悟(やまだ・さとる) 1970年東京生まれ47歳。1994年慶應義塾大学医学部卒業。2002年から現在の北里大学北里研究所病院勤務。同病院医療連携室室長、糖尿病センター長、医学博士。一般社団法人「食・楽・健康協会」を設立、代表理事を務める。日本における糖質制限の第一人者。「糖質制限の真実」(幻冬舎)をはじめ多数の書籍を出版。

◆(株)ゼンショーホールディングスは、日本を代表する牛丼チェーン「すき家」をはじめ、ハンバーグ、パスタ、和食、焼き肉などのレストランと回転寿司、うどん、ラーメン、コーヒーショップなどのファストフード店を展開。「すき家」は全国1,964店舗(17年2月)、国内店舗数最大。東京・港区のJR品川イーストビル内に「株式会社すき家本部」を置き、代表取締役社長は興津龍太郎氏が務める。