米国の作家、マイケル・クライトンのベストセラーSF小説を、巨匠スティーブン・スピルバーグが映画化した「ジュラシック・パーク」の公開から29年。本作がシリーズ第6作にして最終章となる。

前作「炎の王国」の4年後が舞台。パークから外へ解き放たれた恐竜と人間が共存する世界で、恐竜の保護活動を続けるオーウェン(クリス・プラット)とクレア(ブライス・ダラス・ハワード)は何者かに連れ去られた同居する少女とヴェロキラプトルのブルーの子どもの救出に乗り出す。 これまでと同様に恐竜に襲われる迫力あるアクションシーンが満載だ。「来るぞ、来るぞ~」。暗闇から突然、姿を現すギガノトサウルス(最大の陸上肉食恐竜)に肝を冷やし、ケツァルコアトルス(史上最大級の翼竜)のとてつもない大きな翼に息をのんだ。古生物学の最新研究を反映し、羽毛のある恐竜も登場する。恐竜たちの躍動感は前作よりもスムーズで、本当にそこにいるよう。

恐竜たちも含め、新旧入り交じっての豪華メンバーが勢ぞろいし、これまでの伏線を回収し、最後は1本の線となる。夏休みにぴったりの娯楽大作だ。【松浦隆司】

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