間寛平(67)が木登りの動画配信中に転落し、左鎖骨などを骨折し全治1カ月の重傷、ガリガリガリクソンは、道交法違反(酒気帯び運転)容疑で逮捕され、翌日に釈放-と、騒がしかった関西芸能界だが、個人的に、最もざわついたのは、吉本新喜劇のベテラン、池乃めだか(73)さんの入院騒動だった。

 めだかさんと言えば、往年の新喜劇で、寛平さんと組んだ「猿と猫のケンカ」が有名。大阪で生まれ育った身としては、「犬猿(の仲)って、猫猿ちゃうんか?」と真剣に思っていたほど、親しんできた存在だ。

 寛平さんが負傷したのが4月30日。5月1日に重傷が伝わり、めだかさんの入院騒動はその数日後、5日ごろに起こった。

 えっ! 猿に続き、猫まで? 

 思わず、こう声を出した。よく聞けば、心配性で、何かあればすぐ病院に行くめだかさんは検査入院で、どうやら緊急事態ではないという。ひと安心し、12日に「コヤブソニック」の取材会で顔を見て、さらに安心した。

 めだかさんは、いつもと同じように、穏やかな笑みだった。昔から、若い者にも分け隔てのない対応が、めだかさんの人柄だ。かつて、なんばグランド花月の楽屋で、お目当てのタレントさんを見つけ、あわてて斜めにロビーを横切ったとき、他のタレントさんがテレビを見ている前を横切ってしまったことがある。

 謝罪をして笑って許してもらったのだが、それを見ていためだかさんは「慌てても損するだけや。誰が何を見てて、それをどう思われるか分からん。知らんところで、人は誰かに恨まれたりするもんやで」と諭してくれたことがある。自分の後輩でも部下でもない者のために、あえて、やんわりとしかってくれた。本当にあったかい人だ。

 そのめだかさんだけに、心配だったが、検査の結果は「思いこみなんかな? しんどうて、ゴールデンウイークは全部病院(で検査)やったけど、何もないって。痩せたんは何ですか? 聞いたら、ストレスや言われた」。照れながら報告する姿に再び安心した。【村上久美子】