NHK連続テレビ小説「半分、青い。」が、29日の最終回ヘ向けラストスパートに入った。先月クランクアップした主演永野芽郁(18)は、「いつでも鈴愛に戻れる自信はある」と、ヒロイン鈴愛を演じた10カ月を振り返った。最終回へ向けて気になるのは、鈴愛と律(佐藤健)の関係のゆくえ。「びっくりしてお風呂に台本を落とした」ほど衝撃的なラストだという。

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NHK連続テレビ小説「半分、青い。」クランクアップで涙するヒロイン役の永野芽郁(C)NHK
NHK連続テレビ小説「半分、青い。」クランクアップで涙するヒロイン役の永野芽郁(C)NHK

-撮影を終えた心境は。

永野 もっとロスに襲われるかと思ったのですが、すんなりと「さよなら~」という感じ(笑い)。大変な日常ではありましたが、いただいた寄せ書きの自分の写真が全部笑っていて、私は楽しい現場にいられたんだなと思いました。いつでも鈴愛に戻れる自信はあります。私にしかできない役がこの世に存在しているのはうれしいし、それが鈴愛で良かった。

-大変だったことは。

永野 10カ月同じ人を演じるのは初めてで、自分の生活の中にどう鈴愛を落とし込んでいいのか分からなくてガーンときたこともありました。100円ショップの「大納言」や映画会社の「クールフラット」あたりのころがいちばんキツくて、記憶がない。やばかった(笑い)。涼ちゃん(間宮祥太朗)と別れる時の「死んでくれ」というあたりも、覚えてないです(笑い)。

-思い出に残るシーンは。

永野 泣いているシーンはどれも印象に残っています。秋風先生(豊川悦司)とのお別れのシーンは、監督から「鈴愛が泣いているところに水たまりができてた」と言われるくらい床がびちょびちょで。律との七夕のお別れのシーンもめっちゃ泣きましたね。律がいなくなったら自分はどうやって生きていこうと、涙が止まらないくらい泣いていて、その日は自然と健さんと距離をとっていました。

NHK連続テレビ小説「半分、青い。」の撮影オフショット。花野役の山崎莉里那(右)をおんぶする永野芽郁(C)NHK
NHK連続テレビ小説「半分、青い。」の撮影オフショット。花野役の山崎莉里那(右)をおんぶする永野芽郁(C)NHK

-終盤では、お母さんになり、アラフォーになりという展開ですが、演じてみていかがでしたか。

永野 30代、40代に見せるのは難しかったですが、娘の花野(山崎莉里那)がかわいくて、このいちばん大切なものを全力で守ろうという姿になれた。鈴愛が1人の女性として成長できたのは、花野がいたおかげ。幸せな時間でした。

-10カ月の撮影を通して成長したことは。

永野 1日の撮影量、せりふ量がとんでもないんですけど、やってみると意外とできる。今の記憶力はけっこうすごいです。今なら映画1本分の台本を3時間で覚えられます(笑い)。

-女優として何か変わりましたか。

永野 これだけ長い時間、役と向き合ってみて、自分を甘えさせる方法がちょっと分かったというか。今までは限界を知るのが怖いから何も考えずにまっすぐ進んでいましたが、それだと周りに心配や迷惑をかけることが分かった。ちゃんと自分の中で「ここまでだ」とラインを引くべきだと、自分の中で大人になりました。誰かと目を合わせてお芝居するのは楽しいことだと、女優さんというお仕事が大好きになったし、逆にこの仕事がとんでもなくつらいとも感じました。

-周りにどんな迷惑をかけたのですか。

永野 いっぱいありましたけどナイショ(笑い)。しんどい時にお母ちゃん(松雪泰子)が来て抱き締めてくれて、泣きながら話を聞いてもらったこともありました。私は人に恵まれる運や縁があって幸せだと思う。みんなが私のことを全力で受け止めてくれた。奇跡だったなあと、幸せ者だと思います。

NHK連続テレビ小説「半分、青い。」の永野芽郁(左)と佐藤健(C)NHK
NHK連続テレビ小説「半分、青い。」の永野芽郁(左)と佐藤健(C)NHK

-振り返ってみて、鈴愛という女性の魅力は。

永野 まっすぐで、タフで、1度決めたら曲げなくて。それがいい方に回る時もあれば、悪く回る時もある。それがすごく人間らしい。友達にはなりたくないですけど(笑い)。友達の友達くらいがいい。

-最終回に向けて、見どころを。

永野 律とどうなるのかが気になりますよねー。お風呂で女子力上げながら台本を読んでいたのですが、びっくりしてお風呂に台本落としました(笑い)。うぎょぎょ、と思って「やばいこれ」と。衝撃的でした。「まじ?」という感じです。