カレー総合研究所(井上岳久代表、東京都渋谷区)がこの夏の最新カレートレンドを発表し、ブームの本命は「新甘口カレー」と分析した。

 カレーメーカー、外食産業、カレー店、小売店、ネットシップなど1000以上の関係各所をヒアリングし、実態調査した。ここ数年、激辛ブームは影をひそめ、甘口のカレーが注目されているという。従来のフルーツやハチミツを効かせた子供向けの甘口ではなく、カシューナッツや野菜など素材の甘みを生かし、甘さの後にスパイシーな辛さがくる大人系が特徴。「新甘口」「複雑系甘口」「大人の甘口」などと呼ばれている。

 新甘口のタイプは4種類。大阪の有名店「インディアンカレー」や森下仁丹のレトルト「食養生カレー」など、甘さから辛さに味が移行する「2段階構造カレー」のほか「インド系甘口カレー」「野菜の甘み十分のカレー」「プレミアムカツカレー」に分類されるという。

 研究所によると、カフェカレーを入り口にカレー専門店に足を運ぶ女性が増え、女性が好きな甘口の需要が増えたのが、新甘口ブームのポイント。外食を中心に「激辛」をうたうカレーはほとんど姿を消し「辛口の時代は終わった」としている。