赤塚不二夫さんの人気キャラ、イヤミの「シェー」のポーズを競う「第2回シェー!大会」が、東京都青梅市で開かれた。当日その場で参加を申し込んだ老若男女17組が特設舞台に上がり、それぞれのスタイルの「シェー」で見物人を沸かせた。

 優勝したのは青梅市職員の星野由援さん(50)。出っ歯の型紙を口に装着し、くの字に曲げた右足の先から靴下がビロ~ン。そんな細部に凝り、「ミーは…ざんす」という口癖までイヤミになり切った。東京都墨田区から父親に連れられて来た3歳の佐藤絆ちゃんは、背筋をぴんと伸ばし、堂々たるかわいらしいシェーで準優勝。青梅市長から“表シェー状”を贈られた。

 イヤミは63年、連載中の「おそ松くん」に初登場。今年が“生誕50年”だ。64年からシェーをやり始め、66年にテレビアニメ化されると社会現象に。全国の子どもばかりか、同年来日したビートルズのジョン・レノンや、あのゴジラも映画の中でポーズを決めた。

 おフランスかぶれのきざなイヤミは、嫌われキャラだが、なぜか愛された。大会審査員を務めたフジオ・プロダクション社長の赤塚りえ子さんは「人間誰もが持っている嫌みな一面を、みんなで共有できるからかな」。関係者らの記憶では、第1回シェー大会は3年前だった。いずれまた、開催される…はずなのだ。