ベストセラー自叙伝「筆談ホステス」の著者で聴覚障害者の斉藤りえ(本名・里恵)さん(31)が4月の統一地方選で東京・北区議選への立候補を表明し、25日に国会内で記者会見を行った。

 スケッチブックに書いたメッセージを1枚ずつめくり、出馬理由を語った。政治家として取り組みたい課題に「バリアフリー社会」「女性の社会進出」「子育て・少子化問題」を挙げた。出馬を決断したきっかけを聞かれると「私が聴覚障害者であり、母であり、女性でもあります。当事者として(社会を)変えていきたいです」と筆談で語った。

 斉藤さんは1歳10カ月の時に髄膜炎の後遺症で聴力を完全に失いながらも、東京・銀座でナンバーワンホステスにまで上りつめた。「筆談ホステス」は10年にTBS系でドラマ化され、女優北川景子が斉藤さんを演じた。