吉川晃司(49)が、映画「さらば あぶない刑事-long good-bye-」(村川透監督、16年正月公開)に出演することが23日、分かった。今月上旬、撮影準備としてバイクアクションの練習中に、全治2カ月の重傷を負ったが、撮影時期を変更するだけで予定通り、高度なバイクアクションにも挑む。

 「あぶない刑事」シリーズ完結編となる本作で、吉川はバイクを操る史上最強最悪の敵を演じる。製作側から「吉川さんの演技力と身体能力のケミストリーのなせる存在感で、アクションドラマである『あぶない刑事』の最終章を締めくくる、史上最強最悪の敵を演じてほしい」と役をオファーされたという。

 アクションシーンもできる限り自分で演じたい-。役への強い責任感から臨んだ高度なバイクアクション練習中にケガを負った。

 先月2日からバイク練習を開始。東映東京撮影所の駐車場で、基礎練習でもある低速での8の字走行を徹底的に練習。その上で、バイクアクション「ジャックナイフターン」「アクセルターン」「フロントアップ走行」の練習を行っていた。今月3日、250ccの中型バイクで前輪を持ち上げ、後輪だけでバイクを走らせる「フロントアップ走行」の練習中にバランスを崩して転倒。翌4日の再検査で、左足関節外果骨折で全治2カ月と診断された。

 5日にプレートやボルトを入れる手術を受け、6日夜の東京・青海のZepp TOKYO公演を予定通り開催。左足をイスにヒザ立ちし、右足で立ったままの姿勢で2時間以上にわたり、パワフルなステージを展開。周囲を驚かせた。

 予定通り、吉川は4月から撮影を開始する。特殊なバイクアクション撮影はスケジュールだけ変更し、撮影の後半に行う。吉川は右足のスクワットや左足を上げ下げする筋トレを行ったり、ケガを負って以来やめていた水泳も再開。バイク練習もケガの回復状況を見ながら再開する予定だ。

 吉川は「特殊なバイクアクションの練習でケガをしてしまいましたが、通常の運転で安全に注意を払って乗っていれば、バイクは素晴らしい乗り物です」とコメント。史上最強最悪の敵役として、高度なバイクアクションをやり遂げる強い覚悟を見せている。

 ◆映画「さらば あぶない刑事」 舘ひろし(64)演じるタカ(鷹山敏樹)と柴田恭兵(63)演じるユージ(大下勇次)が、最後の事件に挑む。定年を目前にしたタカとユージがシリーズ史上最強の敵との戦いで、生き残って退職するのか、殉職するのかが描かれるという。浅野温子(54)仲村トオル(49)ら神奈川県警港署おなじみの面々も出演予定。来年はドラマ放送から30周年にあたり、映画化は05年「まだまだあぶない刑事」以来、11年ぶり。