タカラジェンヌを育成する兵庫県宝塚市の宝塚音楽学校(伊木常雄校長)で18日、26・6倍の難関を突破した103期生40人の入学式が行われた。

 予科生として1年目のレッスンに入る40人は、実業家で元モデルの君島十和子さんの長女、君島憂樹さんらがいる2年目本科生からバッチを胸に着けてもらうなどし、出迎えられた。

 入学式では伊木校長のあいさつに続き、角和夫理事長が、現役最長トップ、星組の柚希礼音を見習うよう祝辞で述べた。

 「5月10日をもって退団する柚希礼音さんは、バレエ、ダンスが得意で、歌唱力には難があり、(同校卒業時には)成績は1番ではなかった。しかしながら、彼女は懸命に努力し、素晴らしいトップ、舞台人へと成長された。どうか皆さんにも精進を忘れないで励んでほしい」

 平成以降では和央ようかに次ぎ、2人目の在位6年超えで退団する柚希を引き合いに、ゲキを飛ばした。

 式典後には、娘役志望の田中琴之(たなか・ことの)さんと芹澤佳夏(ぜりざわ・けいか)さん、男役志望の龍田実可子(たつた・みかこ)さんと美和優理花(みわ・ゆりか)さんら、成績上位4人が取材に応じた。

 龍田さんは姉の芹尚英(せりな・えい)が101期として、今月24日に初舞台を控えており、姉妹そろってのタカラジェンヌを目指す。龍田さんは、角理事長が目標にあげた柚希にあこがれ「宝塚の生徒としてのスタートラインに立てた喜び、その気持ちを忘れずに努力したい。パワーは誰にも負けません。さまざまなジャンルのダンス(の授業が)楽しみです」と目を輝かせていた。

 40人は2年間、ダンスや日本舞踊、演劇などの厳しいレッスンを積み、再来年の初舞台をを目指す。