近藤真彦(50)が、トライアスロン日本代表に選出され、スウェーデンで開催されるITU世界ロングディスタンストライアスロン選手権(今月27、28日)に出場することが9日、分かった。趣味として、トライアスロンに取り組み始めて6年。集大成で全力を出し切る。

 近藤は、「エージ男子の部50~54歳」日本代表5人に名を連ねた。重ねた大会成績と日本トライアスロン連合(JTU)の推薦を基に、世界選手権側から日本代表として認められた。都内で取材に応じた近藤は、届いたばかりの日本代表用ポロシャツを着用。背筋を伸ばして決意表明した。

 「ルマンでマシンに日の丸を張ったことがあるけど、今回は1人で日の丸を背負うので、プレッシャーが違う。思い出作りじゃ失礼。全部出し切ってこようと思っています」

 世界選手権への思いは以前からあった。「6年間やってきて、いつまで続けていくのかと。集大成はないか、と考え始めたのがきっかけでした」。2カ月に1回のペースで、知人と2~3日間の合宿を実施。歌手業とカーレース業の合間を縫って、フルマラソン大会にも出場し続け、今年2月に初めて3時間台で走った。「50歳でも夢がかなうんだ、というメッセージになれば」と、世界を目指す秘めた思いもあった。

 トライアスロンを始めたのは09年。親しいUSEN宇野康秀会長に、始めたばかりのマラソン大会に一緒に出てもらう交換条件として大会に出場した。最初はフラフラになるハンガーノック(極度の低血糖状態)に陥った。「2度とやるものかと思ったけど、達成感が魅力。スイム、バイク、ランと使う筋肉が違うからすごく奥が深い」。カーレースは仕事の1つだが、トライアスロンは趣味。本を読んだり、ネットで調べたりと、独学で勉強した。

 50~54歳枠には14カ国75人が参加予定。「最下位の75位にならないよう頑張る」。日々、15キロのラン、30分のスイム、ウエートトレを行うなどして調整している。今年はデビュー35周年で、来月中旬から記念ツアーも始まる。「世界選手権出場が絶対に弾みになると思う。そうしないといけないと思っています」と断言した。【近藤由美子】

<トライアスロンの種類>

 ◆オリンピック(スタンダード)ディスタンス スイム1・5キロ、バイク40キロ、ラン10キロ=計51・5キロ

 ◆ロングディスタンス スイム4キロ、バイク120キロ、ラン30キロ=154キロ

 ※距離は原則であり、大会で異なる場合あり

 ◆デュアスロン スイムがランに代わる競技。ラン→バイク→ラン