プロ野球中日、落合博満GMの長男で、4月に声優デビューした落合福嗣(ふくし、27)が16日、都内で行われたテレビアニメ「それが声優!」(7月から、TOKYO MX1など)のアフレコに参加した。

 子供時代には数々のわんぱく伝説で知られた福嗣だが、夢だった声優のスタートラインに立ち、真剣そのもの。取材者1人1人を「よろしくお願いします」と笑顔で迎える好青年キャラで、取材陣を驚かせた。

 子供のころからアニメ、ゲーム好き。声優を目指し、都内の専門学校で2年学び、今年4月に大手声優事務所、青二プロダクションのオーディションに合格した。アニメの初アフレコとなるこの日は、ライブ会場の客と、スタッフBを担当。新人声優として、特に名前のない端役からの仕事デビューで「お会いできて光栄っす!」と興奮して語る客などの声を、クセのないテノールで披露した。

 両親も大喜びしているという。「今までこれという肩書がなかったので、母は『声優なんです、うちの子』と言えてうれしいと、お祝いの食事会で泣いてしまって。父も涙をこらえて『プロとして責任をもって頑張れ』と言ってくれました」。わんぱく伝説の数々についても「僕は父と遊びたいのに、家にいつも新聞記者の方がいて、父を囲んでしまう。『お父さんを返せ』という思いだったんだと思います」と振り返った。

 その上で「あの頃があるから今がある」と言い、「いつかは、『珍プレー好プレー』の父のナレーションもしてみたいですね。オレ流というより、僕はボク流で」と目を輝かせた。