アニメ「ドラえもん」のジャイアン役で知られる声優のたてかべ和也(かずや)さん(本名・立壁和也=たてかべ・かずや)が18日午後1時49分、急性呼吸器不全のため東京都内で死去した。80歳。所属事務所によると5年前に胃がんの手術を受けたが克服し、亡くなる3日前まで役者仲間と談笑するなど元気な様子だったという。今年3月の米アニメ「ベン10」のアフレコ収録が最後の仕事だった。

 通夜は23日午後6時、葬儀・告別式は24日午前11時半から東京都港区南青山2の33の20青山葬儀所。所属するケンユウオフィスの社葬として営まれ堀内賢雄社長が葬儀委員長を務める。

 北海道生まれ。日大芸術学部で演技を学んだ。1979年(昭54)にテレビ朝日系で始まった「ドラえもん」で、ガキ大将ジャイアン役を05年の降板まで26年間担当した。ほか「タイムボカンシリーズ」のトンズラーやワルサーなど悪役、「ど根性ガエル」のゴリライモ、「はじめ人間ギャートルズ」のドテチンなど個性的な声と役柄で人気だった。テレビ朝日はこの日夜放送された「ドラえもん」の冒頭で「多くの子どもたちに、夢を届けていただいたたてかべさんのご冥福を心からお祈りいたします」とのテロップを掲載、追悼した。