宝塚歌劇団の“台湾プレ公演”となる花組トップスター、明日海(あすみ)りお主演の「ベルサイユのばら-フェルゼンとマリー・アントワネット編-」「宝塚幻想曲-タカラヅカ ファンタジア-」が10日、大阪・梅田芸術劇場で開幕した。

 同公演は、8月8~16日に「第2回 宝塚歌劇団 台湾公演」として、台北市内で上演予定で、一昨年4月の元星組トップ柚希礼音以来、2年4カ月ぶりの海外公演となる。

 劇団100周年の前年だった一昨年に“レジェンド”と呼ばれた柚希が初上陸した地へ、今度は明日海が花組を率いて公演。明日海は柚希から、昨年の100周年をまたぎ、劇団の“顔”を引き継ぐ形になった。

 そのプレ公演の位置づけになる今回は、明日海がフェルゼンにふんし、安定感が際だってきた2番手の芹香斗亜(せりか・とあ)がアンドレを、オスカルは進境著しい柚香光(ゆずか・れい)が演じている。

 この日は、台湾公演を意識して、中国語で「ベルサイユのばら」と記された幕が掲げられスタート。花乃まりあ演じるマリー・アントワネットの最後までを描きだした。

 ショーの「-ファンタジア」は、今年3月の本拠地公演でも上演され、今回は台湾バージョンにリニューアル。現地のヒット曲や往年の流行歌を明日海、芹香斗亜(せりか・とあ)、柚香光(ゆずか・れい)らが披露した。

 明日海は「6月まで東京で(本拠地作)上演があり、けいこは数週間でしたが、皆さまの温かい拍手が何よりものごほうびです」と満席の客席に御礼。台湾公演を目前にし「8月に台湾に参ります前に、10周年を迎えたここ、梅田芸術劇場で、ひと花咲かせたいと思います」とあいさつした。同劇場は16日まで。