芸能活動40周年の演歌歌手細川たかし(65)が22日、17年ぶり6回目の故郷がい旋コンサートで、涙した。生まれ育った北海道真狩村(まっかりむら)も、開基120周年。細川の芸道40年と両方を記念して、同村の総合グラウンドで野外コンサートを催した。

 「(亡くなった)両親が、たかしが生まれたところを大事にしてくれてると思ってくれたら幸せ」と、日本レコード大賞曲「北酒場」や「矢切の渡し」から新曲「北岳」までの12曲を披露。人口約2100人の村には倍以上の約5000人が集まった。「天気もお客さんも、まさかこんなに熱い(暑い)だなんて」。ラスト曲「望郷じょんがら」で、村民と一体になると、思わず涙腺が緩んだ。

 生家の跡地には「芸道一代 細川たかし 生地」と、自筆の形で彫られた記念碑が建立された。「あと10年の75歳を目標に頑張っていく。そのためにも若い桑田佳祐君や藤井フミヤ君らに流行歌でも作ってもらい、またヒット曲を出したい。3回目のレコード大賞も欲しいさ」

 コンビニが1軒だけの村に、お祭り以上のにぎやかさを持ち帰り、心から満足そうだった。【瀬津真也】