カンヌ映画祭コンペティション部門に出品された映画「海街diary」(是枝裕和監督)が26日(日本時間27日)スペインで開催中の第63回サンセバスチャン映画祭で観客賞を受賞した。

 前作「そして父になる」(13年)に続き、2作連続で同賞を受賞した是枝監督は「上映後に劇場から出てきたお客さんの表情が、とても穏やかで晴れやかだったので、それだけでもたくさん幸せをいただいたと思っていたのですが、観客賞を受賞したと聞き、本当にうれしいです。2作連続の受賞というのも、誇らしい限り。愛されているなあ、としみじみ感じています」と喜んだ。

 観客賞の対象となるのは、その年、世界の映画祭で評価されたスペイン未公開作を上映するパールズ部門出品の13本で、最初の公式上映での観客の投票点で決まる。カンヌ映画祭監督賞を受賞した、台湾のホウ・シャオシェン監督の「黒衣の刺客」もエントリーされていたが、「海街diary」は10点満点中、最高点の平均8・53点を記録した。