今年7月のトライアスロン参加中に自転車で転倒し、右前頭部を強打して救急搬送されたお笑いトリオ「安田大サーカス」の団長安田(41)が21日、大阪市内で、自転車の安全利用をテーマにした講演を行った。

 「僕は今、芸能界で一番、自転車の安全からかけ離れていると思うんですが」と、自虐的な自己紹介でスタートした。

 安田によると、7月の事故では、頭部を強打して意識を失っていたため、救急ヘリで運ばれたことや、その後もことも「まったく覚えていない」。事故直後の写真を自らのブログに掲載しているが、これも「マネジャーに写真撮れって、僕が言うたらしいんですが、覚えてないんです」と明かした。

 「自転車はコケる乗り物」と言い、ヘルメットの必要性などを呼びかけ、実際に事故した際に着用していたヘルメットを持参。ヘルメットのかぶり方についてもトークした。

 安田自身、頭部を強打しており、事故後の検査で「右脳と左脳の間に影(傷)が映っていて、医者から『エイリアンハンド症候群』の恐れがあると言われた」。

 安田によると、その症状は「物忘れ、お店に入って要らんもん買うとか、ひどい場合は万引してしまうらしい。隣の人の首をしめてしまうこともあるらしい」そうだ。

 当時そのような自覚症状はなく、医師の説明を聞いても「大丈夫。そんな症状ないから」と、堂々と診察から帰ろうとした。だが、その次の瞬間、看護師から呼びかけられ、気付けば「自分の荷物、全部忘れて出ようとしてた。忘れとるがな! って」と笑わせた。

 その後、経過観察を経て、現在では脳に異常が見られないようで、この日は1時間に及び、自転車の安全について、講演を続けた。