山田洋次監督(84)の新作「母と暮せば」が12日、公開初日を迎え、都内で舞台あいさつが行われた。主演の吉永小百合(70)は、息子を演じた嵐の二宮和也(32)が感謝の手紙を朗読するサプライズに涙ぐんだ。

 「小百合さんはシーンも多く出ずっぱりなのに誰よりも気遣いの人でした。撮影が終わってからも、坂本龍一さんとの音楽レコーディングや仕上げにも立ち会われたり(中略)先頭を走り続ける小百合さんは、とても格好良かったです。1人1人がもっと頼れる存在になってまた一緒にすばらしい作品を作りたい。それが今日からの目標です」

 二宮は朗読後、撮影中だった6月17日の誕生日に、吉永がサプライズで誕生会を開いてくれたことも明かした。「自分が忘れているようなことを、やっていただける。気遣いを受けると現場が元気になることを教えていただいた」。

 吉永は目を潤ませながら「とってもうれしいです。感激しております。胸がいっぱいです。またぜひ何かの機会にみんなでお芝居をしたり食事をしたり、山田監督、よろしくお願いします」と話した。

 この日の舞台あいさつの入場券予約に約8万件の応募があった。【村上幸将】