NHKアナウンサーが、危険ドラッグ所持の疑いで逮捕された。厚生労働省関東信越厚生局麻薬取締部は11日までに、医薬品医療機器法違反の疑いで、NHKアナウンサーの塚本堅一容疑者(37=東京都文京区)を逮捕した。麻薬取締部によると、塚本容疑者は「自分で使うものだった」と容疑を認めている。

 逮捕容疑は、文京区の自宅マンションで10日、若干量の指定薬物を含む液体を所持していた疑い。リビングに液体を入れた小ビンが2つあったという。薬物の名称は明かされなかった。直接飲むか、揮発性があるものは鼻から吸い込む使用法があるという。

 麻薬取締部が10日午前に自宅を捜索し、塚本容疑者を任意同行させて取り調べを開始。液体の鑑定結果が分かった後、千代田区の庁舎内で同日午後7時ごろに逮捕した。11日午後には、勤務先のNHK放送センター(東京都渋谷区)のアナウンス室などを家宅捜索。危険ドラッグの入手経路や使用の有無などを調べている。今日12日に送検する予定。

 NHKによると、塚本容疑者は2003年入局。京都、金沢、沖縄の各放送局を経て、昨年2月に東京アナウンス室に異動した。総合テレビのニュース番組「シブ5時」(月~金曜午後4時50分)を担当し、リポーターを務めていた。10日は休日で、1人暮らしをしている自宅にいたという。

 NHKは「職員が逮捕されたことは誠に遺憾であり、視聴者や関係者に深くおわびします。事実関係を調べた上で、厳正に対処します」とコメントした。