演歌歌手松前ひろ子(66)が12日、都内で新曲「挽歌の岬」の発表会を行った。

 歌手生活47年目。35作目の今作は故郷・北海道の函館を舞台に、恋の終わりを切なく歌い上げる王道演歌に仕上がった。

 3日。東京駅近くで転倒してしまい、左膝の半月板を損傷した。医者からは手術を勧められたが「仕事を休むわけにはいかない」と拒否。患部をギプスで固定してしのぎ、移動は車いすと松葉づえを使っている。歌唱の際、気持ちが乗ってくると松葉づえを手放してしまう。「お客さまの方がハラハラして見守ってくれます」と話した。

 昨年末、弟子の三山ひろし(35)が次女と結婚していたことを公表したばかり。三山の故郷の高知県に今月上旬、コンサートで行った。「すると、皆さんがすごく応援してくれた。温かいです。新曲のカップリング『うきぐさ姉弟』は三山君とのデュエット曲。相乗効果でヒットに結びつけたいですね」。

 デビュー2年後に交通事故で歌手を一時引退した過去を持つ。会話にも不自由をする状態から、8年後に奇跡のカムバックをした苦労人だ。「遅咲きの方が大きな花が咲くともいいます。少なくても、3年後の50周年までは歌える喜びをかみしめながら全力投球ですよ」と新曲への意気込みを強調した。

 函館のご当地キャラクター「イカール星人」も応援に駆けつけ、手を取り合ってヒットを誓った。