米映画「マトリックス」シリーズで知られるウォシャウスキー兄弟監督が、共に性転換をして姉妹になったことが明らかになった。

 米メディアによると、兄ラリー監督(50)は4年前に性転換手術を受けてラナに改名。以降、ウォシャウスキー姉弟と呼ばれてきたが、このほど弟のアンディ監督(48)も性別適合手術を済ませ、今後は「リリー」と名乗ることをLGBT向けのウィンディ・シティ・タイムズ紙で自ら公表した。同監督によると、過去に何度か「衝撃の性転換」と題したスクープ記事としてタブロイド誌で報じられそうになったことで、女性になったことを自ら公表することに踏み切ったと説明している。

 「姉も私もこれまでマスコミを避けてきた。しかし、いつかの次点で公表しなければいけないことは分かっていたが、もう少し頭の中を整理して心を落ち着かせるための時間が欲しかった」と語り、トランスジェンダーであることの苦悩を明かした。一方、1991年に結婚した妻のアリシアさんや家族、友人の愛情とサポートがなければここまでたどり着けなかっただろうとコメントし、周囲の理解と支援に感謝の意を表した。ウォシャウスキー姉妹監督は、1999年に「マトリックス」を大ヒットさせた後も、「Vフォー・ヴェンデッタ」(06年)や「スピード・レーサー」(08年)など多くのヒット作を手掛けている。(ロサンゼルス=千歳香奈子)