女性5人組グループ9nine(ナイン)が6日、東京・台場のZepp DiverCityで春のコンサートを行い、中心メンバーの川島海荷(22)がグループ脱退を発表した。アンコールで「お伝えしたいことがあります。私は7月をもって9nineの活動をやめることになりました」と報告すると、1200人のファンから驚きの声が上がった。

 川島は07年1月にグループに途中加入した。アイドル的なルックスで人気を博し、TBS系ドラマ「ぴんとこな」(13年)や大河ドラマ「天地人」(09年)に出演するなど、女優業も順調だった。一方で、9nineとしては14年に初の武道館公演を達成。それと前後するように、女優に専念する方向へ気持ちが傾き始めたという。「活動を両立できたとしても、中途半端で終わってしまうんではないか? 自分が一番やりたいことを極めていきたい。一番やりたいことを考えた時、それはお芝居でした」と決意を明かした。

 佐武宇綺(24)は、武道館公演の2日後に、川島から脱退を相談されたという。メンバーやスタッフと何度も話し合いを重ねたが、川島の決意は固かった。「武道館公演の時、『ここがスタートです。ここからが始まりです』とみんなの前で誓いました。ずっとずっと長く彼女といたから、(迷っている気持ちに)気付いていました。武道館公演の前から…。私たちは結果的にこんな形になってしまった。本当にごめんなさい」と涙ながらに話し、一同深々と頭を下げた。

 川島は、7月の東名阪ツアーが最後のツアーとなり、同23日の中野サンプラザ公演を最後に脱退する。5月3日発売の「愛愛愛」が、最後の参加シングルとなる。西脇彩華(23)は「ファイナルが23日、東京の中野サンプラザでライブを行います。そのときまで、精いっぱい気持ちを込めてパフォーマンスします」と訴えた。

 05年9月に9人で結成された9nineは、川島の脱退で結成以来最少の4人となる。佐竹が「海ちゃんがいなくなっても、9nineはなくなりません」と宣言すると、ファンから拍手を浴びていた。