女優ソニン(33)が18日、演劇で優れた業績を示した人を表彰する「第41回菊田一夫演劇賞」を受賞した。都内で行われた授賞式に登壇し、「名誉ある賞に感無量で感謝しております」と瞳を潤ませた。アイドルユニットEE JUMPのボーカルでデビューして15年。ミュージカルで活躍するようになって約10年。「劇団出身でもなく、このような賞に縁のない者だと思っていました」。

 自らアイドルの殻を破ってきた成果だ。文化庁新進芸術家海外研修制度に応募し、12年12月から自費も含めて1年半、ブロードウェーのあるニューヨークへ留学した。「歌や踊りや芝居の勉強はもちろん、エネルギッシュに前向きに生きるメンタルを学んできました」。

 腕を磨き、夢を追いかけるニューヨーカーに刺激されて帰国すると、出演依頼が殺到する売れっ子になった。この日も授賞式終了後、そのまま東京・帝国劇場の「1789~バスティーユの恋人たち」の昼公演に出演した。

 「マイノリティーの人でも精進して諦めなければ、認めていただけることがあると、今日の私で思っていただけたら」と話した。

 菊田一夫演劇大賞は、花總まりが、演劇賞は梅沢昌代、駒田一らも受賞した。