シンガー・ソングライター小田和正(68)が4月30日、静岡・エコパアリーナで全国ツアー「君住む街へ」初日公演を行った。

 オフコース時代を含めたベストアルバム「あの日 あの時」を引っさげた約1年ぶりのツアーは、ソロ活動が本格化してから“最短”というインターバルで挑む。「あまりの声援で迎えていただいて、感動してしまいました」とライブ前半から花道を元気いっぱい走り、「さよなら」「ラブ・ストーリーは突然に」などデビュー46年のヒット曲をちりばめたセットリストで約8000人を魅了した。

 都内でリハーサル中に熊本地震が起こった。先月16日未明に本震が発生し、発売3日前だった同アルバムの発売延期を関係者に相談したほど、気にかけていた。それでも気持ちを届けようと実施を決意。今月14~15日の大分・別府ビーコンプラザ公演も開催予定で、「自分たちが何をしていけばいいのかを考えていきたい」。遠くにいる大切な人を思う「君住む街へ」を歌うと涙する場面もあった。【大友陽平】