女優の波瑠(24)が、俳優の内野聖陽(47)との2人芝居に挑んだリーディング公演「乳房」の千秋楽を迎え、舞台への思いをつづった。

 同舞台は、作家の伊集院静氏が夭逝(ようせい)した妻の夏目雅子さんと自身をモデルに、無頼派作家と新人女優の日々を描いた同名小説が原作。波瑠は23日に更新したブログで「無事に、ふたりものがたり 乳房。新潟にて大千秋楽を迎えることができました」と報告した。

 「稽古が始まり、幕が上がる直前にも何もつかめていないような気持ちでした」と振り返った波瑠。本番中は無我夢中で、本を見たりページをめくる余裕すらなかったという。それでも「大変貴重な体験でした。戸惑ったし、頭も抱えたけれど、面白い時間でした」と、女優として得たものも多かったことをうかがわせた。

 その一方で、「ただ、同時に舞台は怖いなとも思いました。毎日あんなに拍手を浴びていたら、どこかおかしくなって、きっと勘違いしてしまうなと。最後にやりきった感覚だけで、気持ちよくなってしまう甘い罠のように見えました」と、テレビや映画とは違う、舞台特有の危うさについてもつづり、「こちらが気持ちよくなってしまうなんてとんでもない。自分を喜ばせるために立っているのではないのだから。地に足つけて、歩いていかなくてはね」と自らに言い聞かせた。