歌舞伎俳優市川海老蔵(38)が9日、都内で緊急会見を開き、妻の小林麻央(33)が乳がんを患っていることを明かした。約1年8カ月にがんが見つかってからこれまで公表せず、隠して明るく振る舞っていた海老蔵の家族を気遣う姿勢に「立派」との声があがった。

 約1年8カ月前に受けた人間ドックで麻央の乳がんが発覚。以来、それを公表しなかったことについて海老蔵は、「公にするのかしないのか、麻央と一緒に悩みまして。(公表することで)いろんな事がおこるから、子どもたちの生活もあるから」と家族に影響が及ばないように配慮してのことだったと語った。

 その1年8カ月間について、「長かったですし、これからもまだ続くわけですが、(家族)おのおのが非常に忍耐のいる1年8カ月、そして悲しんだ1年8カ月だった」と振り返った。

 今回の報道で麻央の病気が明らかになったが、そのことに海老蔵は、「1年8カ月間、公にならなかったことがすでに奇跡かな、と。本来はもうちょっと早く(公に)なってしまうことだったんでしょうけど。実はいま(麻央の病状は)少し落ち着きだしている部分もあるので、これ以上早く(マスコミに)見つからなくてよかったなという本音と、できればこのように(公に)ならずに、(麻央が)元気になるまでは、ちゃんと我々の家族が辛抱して支えきりたかったなという思いと、公になって少しホッとする部分、『もう隠さないでいい』というホッとする部分という三面がある」と複雑な思いを明かした。

 妻の看病と家族のケア、仕事、さらに麻央の病気が明るみに出ないようにするという重圧の中で1年8カ月を過ごした海老蔵について、日本テレビ系「情報ライブ ミヤネ屋」の宮根誠司アナウンサーは、「海老蔵さんには昨年の最後の放送で『ミヤネ屋』に生出演して頂いたんですけど、今思い返すと、全てを背負って、全てを言わないで自分の胸の内にしまって番組に出られたりイベントに出られたりしていたのかと思うと……」とその苦しい胸中を推し量った。

 また、フジテレビ系「直撃LIVE グッディ!」でMCを務める高橋克実は、「海老蔵さんはとても立派。(麻央のがん発覚後)その間、歌舞伎の舞台もやられて。この前もインタビューで(中村)獅童くんと2人でとっても明るくはしゃぎ気味で……その裏でこんなことがあったんだ」と、苦しいそぶりも全く見せなかった“おとこ気”に感じ入った。