ラジオ番組の生放送中にスタジオでアシスタントの女性タレントをマイクで殴り、けがを負わせたとしてタレントの宮地佑紀生容疑者(本名・宮地由紀男=67)が6月30日、愛知県警千種署に逮捕された。「間違いありません」と容疑を認めている。

 事件が起きたのは97年放送開始の東海ラジオの長寿番組「宮地佑紀生の聞いてみや~ち」(月~木曜午後1~4時)。27日午後2時55分ごろ、スタジオでタレント神野三枝(50)の左足を数回蹴ったり、マイクで唇を殴ったりして10日間のけがを負わせた疑い。神野が28日に被害届を出した。千種署によると、神野は「これまで威圧的な態度をとられることはあったが、暴力を受けたのは初めて」と話している。

 東海ラジオは28、29日と局アナを代役に放送していたが、逮捕を受けてこの日の番組を特番とし「極めて遺憾で残念。本日から放送を打ち切ることを決定した」と発表した。同社によると、暴行は音声では流れておらず、調整室にいたスタッフも気付かなかった。当日の放送も通常通り午後4時まで続いたという。ネットでは神野が宮地の娘を冗談話にしたことに激怒したとの説が流れているが「確認できない」としている。

 宮地の事務所では「逮捕は事実だが、事実関係、経緯は分からない」、神野の事務所は「事件以来、心身ともに衰弱している状態。コメントは差し控えたい」としている。

 宮地は愛知県警の特殊詐欺被害対策DVDなどにも出演し、名古屋では超有名タレント。