ロック歌手でタレントのデーモン閣下が、リーグ優勝目前のプロ野球広島カープに、「ビールかけ」をやめてほしいと呼びかけた。

 大のカープファンとしても知られる閣下は9日、自身のブログで「CARPは他のどの球団とも一線を画す『市民球団』である。全員が全員を繋ぎ、全員が全員をカヴァーする。そこが大いなる魅力であり、吾輩を含めファンの多くはそこが好きなのだと思う」とした上で、「故に。優勝が決まった際の『ビールかけ』を、他の球団とは違うという真骨頂で、やめて他の祝賀手段を考えてくれると、吾輩はなお喜ばしいと思う」とつづった。

 閣下はその理由として「ビールはあくまでも『食品』だ。世界中には飢餓に苦しんでいる国と地域が山のようにある。単に食品を粗末に扱うという話だけでなく、そもそも『地球によって生かされている人間』は森羅万象の恵みに対し謙虚であるべきだし、ビールをそのように扱うことは『環境汚染』にも繋がる」と説明した。

 「CARP設立当初、経営に窮していた時代のこと、当時の心意気を忘れないでもらいたい」と閣下は続け、「他と比べて決して『豊か』ではなくても、今はボロボロでも、一丸となれば勝てる、復興することができる。『全員が全員を繋ぎ、全員が全員をカヴァーする』というのは、広島の中だけではなく広島から世界に発信できるメッセージにもなりうる。CARPだからこそ、被爆地広島の球団だからこそ、そんな『金持ち球団的な慣習』を断つ大英断ができるはず、と吾輩は期待している」とつづった。