演歌歌手細川たかし(66)が25日、北海道・増毛(ましけ)町で行われた「第45回増毛秋の味まつり」に出演し、自身のかつら疑惑について全面否定した。

 最新曲「北海無法松」の歌詞に増毛町が登場する縁で、発売イベントを兼ねて訪れた。町名が「ぞうもう」と読めることから、商工会がヘアローションを発売したり、駅の切符が、薄毛に悩む人にとって増毛の縁起物としても有名だ。出演後に伝え聞いた細川は「昔からかつら疑惑があるんだけど、私は大丈夫です。今日も思い切って短くしてきました」と自ら頭髪を指さしながら切り出して、疑惑を否定した。

 以前から、かつら疑惑が伝えられてきた。70~80年代に「夜のヒットスタジオ」に強風の中出演した際、風で髪だけが揺れず「おかしいと言われた。スプレーでガッチリ固めているだけなんだけど」と苦笑い。今月15日、テレビ朝日系「徹子の部屋」に出演した際も、ネットを中心に「かつら?」と騒がれたが「言われることについては気にしていない」と意に介しておらず、増毛駅前でも、切符を手に「増毛町で増毛!」と撮影に応じた。

 この日のステージでは、「北海無法松」をはじめ、「北酒場」「望郷じょんから」などヒット曲を7曲並べ、ステージを降りて握手で交流するなど、町民を楽しませた。年末のNHK紅白歌合戦に向けても「最後にSMAPが30分くらい歌ってくれたらいい」と話しつつ、自らの出演については「俺が出ないと盛り上がらないでしょう」と最後まで笑顔だった。【大友陽平】

 ◆増毛町(ましけちょう) 北海道北西部の町。町名の由来は、ニシンの群れがやって来ると海一面にかもめが飛ぶことから、アイヌ語で「かもめの多いところ」という「マシュキニ」「マシュケ」が転じたもの。高倉健さん主演の映画「駅 STATION」の舞台にもなった。人口は4583人(8月末現在)。