演歌歌手福田こうへい(40)が22日、東京・中央区の築地市場で、来年2月の明治座舞台「福田こうへい特別公演」(2月10日初日)のPRイベントを行った。東京で初の1カ月座長公演になる。

 2部構成で、第1部の芝居「母ちゃんの浜唄」は1960年代の東京を舞台にした母と子の人情話。岩手県から集団就職で東京に出てきた主人公(福田こうへい)が、故郷の母親や周囲の人たちに支えられながら、築地市場の仲卸店の店主になる様子を描く。第2部はファンが心待ちにしているコンサートだ。

 舞台衣装で会見した福田は「芝居の内容が自分の生い立ちに似ている。気持ちが入りすぎて、お客さんより早く自分が泣かないようにしないといけないくらい」と気合を入れた。

 8月発売の新曲「北の出世船」は、発売から約3カ月で出荷10万枚を突破した。好調な売れ行きに、14年以来、2年ぶりのNHK紅白歌合戦への期待も高まっている。「こればかりは分かりませんが、連絡が来ないかとそわそわしています。出場できればファンへの恩返しになる」と期待を寄せた。

 この日朝、福島県沖を震源とする地震があった際は、故郷の岩手でなく、都内にいた。「津波で避難をする場所に住んでいる人のことが心配です」。東日本大震災では多くの友人や知人を亡くしているだけに、心配そうに話した。