女優の安藤サクラ(30)は、父に俳優奥田瑛二、母にエッセイスト安藤和津、そして内閣総理大臣を務めた犬養毅氏を曽祖父にもちます。演技力が高く評価され、15年度は日本アカデミー賞最優秀主演女優賞を受賞。昨年は日本テレビ系ドラマ「ゆとりですがなにか」に出演、岡田将生演じる主人公の恋人役で話題となりました。

 とてつもなく美人というわけではないけれど、何だか魅力的な人だな~、と感じていました。最近、彼女が出演している映画「島々清しゃ(しまじまかいしゃ)」の舞台あいさつを取材をする中で、その理由がやっと分かりました。一言で表すと「無邪気で自由奔放」。子どものような一面に、魅了されていたのです。

 通常、映画の舞台あいさつは、マスコミ各社に配布される進行表通りに進みます。キャストの登場場所、立ち位置、あいさつの順番。司会者の質問内容、サプライズの有無など、さまざまありますが…進行表から大きくそれることは、ほとんどありません。

 しかし、安藤の場合、そうはいきません。舞台あいさつを見に来ていた出演者(オーディションに合格した一般人)をステージに上げて、しゃべらせる。ステージ上で生演奏を聴く場面では、自分も(写真撮影用に)楽器を持っているからと参加、しかも「ヒールが高いから、立って弾くのは危険」と階段に腰掛けて演奏。まさに自由です。しかし、子どもがいたずらをするかのような笑顔で「(ステージに)上がっちゃえ!」「(楽器を)弾いちゃおっかな」と話す彼女の姿はなんともほほえましく、会場にいる全ての人が笑顔になってしまうのです。

 3月には、日本アカデミー賞の授賞式で司会を務めることが決まっています。「粗相のないように務めたい」と話していた安藤ですが、どうなるのか、今から楽しみです。