今年のアカデミー賞で、歴代最多タイの13部門で14ノミネートされている、米のミュージカル映画「ラ・ラ・ランド」(デイミアン・チャゼル監督、2月24日公開)記者会見が27日、都内で行われた。

 デイミアン・チャゼル監督(32)は、質疑応答の中で、作品を作る上でオマージュにした過去の映画について聞かれた際、渡哲也(75)が主演し、鈴木清順監督(93)がメガホンを取った66年の映画「東京流れ者」を挙げた。

 監督 言われてみれば、絵コンテの段階から入っていたかも知れないなぁと思うのは、鈴木清順さんの「トウキョウドリフターズ(東京流れ者)」。非常にワイドで撮っているところとか、ポップアートのような色合いとか、非常にミュージカル的なんですけども、銃が入っているミュージカル。もしかしたら多分、これが隠れたオマージュであり、少なくとも米国では誰も、この映画について言及していません。

 記者会見の最後には、鏡開きが行われた。チャゼル監督はたるから漂う日本酒の香りをかぎ「お酒の、いい匂いがしますね。飲んでいいですか?」と喜んだ。主演のカナダの俳優ライアン・ゴズリング(36)も、日本酒の匂いを何度もかぎ「日本に来られて、本当に光栄。ぜひ映画を楽しんでいただきたいです」と言い、笑みを浮かべた。【村上幸将】