女優仲間由紀恵(37)が、今春放送のテレビ朝日系2夜連続ドラマスペシャル「そして誰もいなくなった」(放送時間未定)に主演することが30日、分かった。1939年に刊行され、全世界で累計1億部以上を売り上げる英作家アガサ・クリスティの長編推理小説が、日本で映像化されるのは初めて。

 孤島にあるホテルに招待された10人の客が、次々と殺されていき、最後には全員が殺され、後日10体の死体が発見されるというミステリー作品。今作では、江戸川乱歩賞作家の長坂秀佳氏が脚本、ドラマ「相棒シリーズ」の和泉聖治氏が監督し、日本版にアレンジした。

 不可解な連続殺人事件に巻き込まれていく元水泳選手・白峰涼を演じる仲間は「とても偉大で有名な作家の作品を日本で初めて映像化されるということで、とても楽しみに撮影に入りました。ラストまでとても緊張感のある作品だと思います」。主演を含め、これまで多くの作品に出演してきた仲間だが、意外にもテレビドラマで殺される役を演じるのは初めて。「自分たちの中にある“罪への真実”と向き合う間もなく殺されるという恐怖や、パニック状態の表現は難しいと感じています」と撮影に臨んでいる。

 日本初の映像化に、仲間をはじめ、向井理(34)柳葉敏郎(56)大地真央(60)津川雅彦(77)ら豪華な俳優陣も集結した。仲間は「大先輩方からたくさんの助言をいただきながら、記念すべき作品を作り上げていきたいと思います」と意気込んでいる。

 ◆アガサ・クリスティ 英国出身の推理作家で「ミステリーの女王」と呼ばれた。1920年に「スタイルズ荘の怪事件」を発表しデビューすると、「そして誰もいなくなった」「オリエント急行の殺人」など世界的なベストセラー作品を次々と生み出した。「名探偵ポワロ」シリーズなど映画、ドラマ、舞台化された作品も多数ある。