タレントでコラムニストの遥洋子が、芸能人コメンテーターがスポンサーの顔色をうかがって発言を変えていると指摘し、スタジオを凍りつかせる一幕があった。

 21日放送のフジテレビ系「バイキング」は、日本でも1月に公開されたドキュメンタリー映画「太陽の下で -真実の北朝鮮-」を紹介。北朝鮮における理想の家族の日常を記録したドキュメンタリーとしながらも、全て北朝鮮当局によって演出されていたことに気づいたロシア人監督が、その裏側を隠し撮りで明らかにしたものだと説明された。

 番組では映画の一部が放送され、主人公の少女らが用意されたシナリオに合わせて演技指導をされるシーンなどに、出演者らは北朝鮮の実態について意見を述べた。

 しかし、その中で遥は「私たちはすごく距離をもって(この映画を)見てますよね? 向こうでは必ず権力者を笑顔で仰ぎ見なければいけないということを胸を痛くして見ていますが、じゃあ私たちはどうなんですか? スタジオにスポンサーさんたちがスーツ着てずらっと入ってきたら、私たち発言変わりませんか?」と問い掛けた。

 さらに「今のメディアのタレントたたきを見ていると、過去の罪を自白させるくらいの勢いがある。それを思うと、人というのは国にかかわらず自分の日常にある権力にいかに自分の言動が左右されるか」と指摘。バラエティー番組らしからぬコメントに、スタジオ内は静まりかえり、司会の坂上忍は「私にはいまいち理解できなかった」とスルーして場を和ませた。