お笑いタレント鳥居みゆき(35)が舞台「女王と呼ばれた女」(来月23日から)に主演する。芸人活動の傍ら、近年は女優としての活動にも力を入れる。このほど、その近況と意気込みを聞いた。

 今回演じるのは、12人の男たちと共に無人島に漂着し、多くの顔を使い分けて次々と男をとりこにしていく1人の女性。「よく多重人格って言われるから、そういう意味では生かせるかも。12股なんてできるかな。狩野(英孝)くんならまだしも」と笑う。男女の絡みもあるといい「私、局部OKだけど、乳首NGみたいなところがあるので。もし見せてくださいって言われたら、できますよ」。

 13年に劇団を立ち上げ、女優活動を本格化させた。「私、もともとが劇団員なんですよ。だから戻ってきている感じ」。08年からは2年に1度、脚本や音楽など全てをプロデュースする芸人としての単独ライブも開催しているが、やりたいことは尽きないという。

 「ライブはずっと続けていこうかな。もっともっとパワフルに生きたい。全部やりたいんですけど、足りない。脳の海馬がもっとまわればいいのになって時がある」

 かつては小説も出版し、「脚本家にもなりたかった」と夢を語る。「最終的な目標は、1つにしたらつまんないから、やりたいときにすぐかなえなきゃいけない。1つクリアしたら、次、そしてまた次。今は舞台女優だよね。お笑いにも通じる楽しさがある」。つかみどころのないキャラクターと多彩な経験が、女優鳥居みゆきの魅力となっている。【松尾幸之介】

 ◆女王と呼ばれた女 太平洋戦争末期、マリアナ諸島の無人島、アナタハン島に取り残された1人の女性、和子と日本兵だった男たちの実話がモチーフ。演出は、TBS系ドラマ「半沢直樹」や「下町ロケット」などを手掛けた棚沢孝義氏で、脚本は谷賢一氏が手掛ける。鳥居は男に合わせて人格を使い分け、生き延びるために体を売るなどして次々と男たちをとりこにする魔性の女王を演じる。新宿村LIVEで、3月23日から26日までの4日間で7公演を行う。