小学6年生12歳の歌手ゆーゆ(12)を取材した。デビュー5周年記念ベストアルバム「はじめての卒業」が2月22日に発売され、PRのため東京・築地の日刊スポーツを訪れてれくれたのだ。

 ゆーゆはジブリ映画「となりのトトロ」「天空の城ラピュタ」などの主題歌を歌う歌手井上あずみ(51)の長女。同学年には人気子役の芦田愛菜や鈴木福らがいる。物心ついたころから歌手を志し、3歳で母・井上のアルバムに初参加。5歳でアルバム「ジブリ名曲セレクション」の「ナウシカレクイエム」を歌った。6歳のときに歌ったデモテープがきっかけで「みんなのうた」に抜てきされ「6さいのバラード」でデビュー。同曲は12年2~3月「NHKみんなのうた」として放送された。

 12歳にしてデビュー5周年と早熟なイメージもあるが、実はその裏には壮絶な物語があった。

 ゆーゆは3歳の時、急性リンパ性白血病と診断され入院している。この病気は「血液のがん」とも呼ばれる重病だ。父親であり所属事務所の社長でもある今尾公祐氏は「さすがに驚きました。でも、命が助かって、本人が歌手になりたいといってきたらできる限りのサポートをしようと思いました」と当時を振り返った。ゆーゆ自身も当時命の危険があったことは意識していたというが、「先生のいうことを聞いて、ちゃんとお薬を飲んでいれば直るって信じていました」という。「病室では看護婦さんや同じ部屋の子たちと歌ったりして楽しかったですよ」と明るく話してくれた。

 ゆーゆにとって初めての卒業だが「卒業文集に夢を書きなさいって言われて困ったんです。だって、歌手になる夢はかなったから」。では何を書いたのか。「目標を書きました。『長く歌手を続けたい』って」と笑顔で話してくれた。

 タイトル曲については「歌詞が乙女で、卒業あるあるです」。メロディーも「すごくきれい」と話し、今取り組んでいるギターでも練習中と明かした。同曲PVは動画サイト「You Tube」でも視聴可能なので、ぜひその歌声を体験して欲しい。