吉田拓郎(70)菅田将暉(24)が8日、都内で行われたニッポン放送の新番組パーソナリティー発表会見に出席した。

 拓郎は「吉田拓郎 ラジオでナイト」(4月2日放送スタート、日曜午後11時30分)、菅田は「オールナイトニッポン」(4月3日放送スタート、月曜午前1時)のパーソナリティーを務めることが決まった。

 拓郎が同局でレギュラーパーソナリティーを務めるのはTHE ALFEE坂崎幸之助(62)と出演した「オールナイトニッポンGOLD」以来、3年半ぶりとなる。「坂崎と一緒にやってることに違和感を感じるようになって、(坂崎が)いなくてもいいんじゃないかなと家で思ったんです」と笑わせた。今回の番組については「人生最後のレギュラーという気持ちでやりたい」と話すなど並々ならぬ決意を感じさせた。

 吉田にとってラジオは「青春でもある」という。74年9月にスタートした同局「吉田拓郎のオールナイトニッポン」が初の冠番組だった。多くの若者に支持され、放送内容が大きな影響を与えた。その後も、各年代でラジオ番組のパーソナリティーを務めるなど、ラジオを愛し続けてきた。この日は「いろんなことが、いろんな意味で、最終章に向かいつつある。そんな最終章を、ラジオで締めくくるのは、僕にとって大事な青春の幕の閉じ方になると思っている」と新番組に込めた思いを語った。

 今月1日に膵臓(すいぞう)がんで亡くなった歌手ムッシュかまやつさんについても語った。「つい最近までメールのやりとりをしていた。お互いの長い付き合いをやりとりして、友人関係は続いた」と話した。かまやつさんの代表曲「我が良き友よ」は、拓郎が作詞、作曲を手掛けた。バンカラな学生について歌った曲で「(かまやつさんは)第一印象で彼は歌いたくなったようでした」といい、「彼のロックな生きざまに合わないと判断していたんでしょうね。でも結果的に大ヒットしたんだから、彼もバンバンザイでしょう」と舞台裏を語った。

 一方、菅田はこれが初のラジオレギュラーパーソナリティー。「オールナイトニッポン」のテーマ曲「ビタースウィート・サンバ」が流れる中、会見場に姿を見せると「この曲でこんなに緊張したのは初めて。いつもは聴く側だったので」と話した。「素のままの自分というか、裸の自分をさらけ出していきたい」。

 「最終章にしたい」という拓郎と、これからスタートする菅田は、この日が初対面。拓郎は菅田の印象について、うつむきながら「すてきな人だなと。この2ショットは」とつぶやき、「このシーンだけは、最初から嫌だなと思っていたんだよ」と照れながら話して笑わせた。「若いということは素晴らしいと思いつつ、年を重ねるということは、何てつまららないことなんだろうって感じた」と言って再び会場を沸かせた。

 拓郎はラジオの魅力を、「どんな格好でしゃべっているか分からないベールに包まれた魅力がある」という。「裸の自分をさらけ出したい」と話した菅田に「ちょっとはベールに包んだほうがいい」とアドバイスを送ると、菅田は「パンツははきます!」と宣言。司会者の「そういう話なんですか」に「そういう話なんだよ!」と拓郎節でまくし立てた。