NHKは9日、17年度後期の連続テレビ小説「わろてんか」(10月2日スタート、月~土曜午前8時)のヒロインに女優葵わかな(18)が決まったと発表した。オーディション3度目の挑戦。応募2378人から選ばれた。葵は、東京と大阪の同局で行った会見に出席し「やってやるぞ」と笑顔で意気込んだ。

 会見では多くの報道陣を前に「今、この光景を見て夢じゃないと分かってきました」と目を輝かせた。「つらくてもめげない自信はあります。朝ドラのスケジュールは厳しいと聞きますが、不安は一切ないです。(ヒロインを)50歳まで演じられるのは、なかなかない。やってやるぞ、というかワクワクの方が強い。ど根性はあると思います。見てくれる方に笑顔を届けられるように頑張ります」と話した。

 最終面接と言われて8日に行ったNHK大阪放送局で、ヒロイン決定を聞いた。同局では当初「笑わせてくれ」とムチャぶりをされるなどしたが、葵は動じず、Eテレの猫のキャラクター「ニャンちゅう」のモノマネを披露。「誰も笑わず、いけないことをしてしまったと思ったら、(最後に)ヒロインと言われ、あいた口がふさがりませんでした」と明かした。後藤高久チーフプロデューサー(51)は起用の決め手を「肝が据わっているし、彼女なら過酷な現場を乗り越えられる。伸びしろがものすごい」と説明した。

 約1年間を大阪で過ごす。今春、慶大進学を決めたが学業との両立は大変。「大学は入学式もまだ。とりあえず入学式に行ってみてから(休学などは)考えたい」とした。作品は大手芸能プロ・吉本興業創業者がモデル。吉本の笑いについて葵は「東京で新喜劇を見たことがあって、面白かった」。後藤氏は葵に笑いの才能も感じており「終わる頃に漫才ができるくらいになってほしい」。クランクインは5月中旬という。