今ハリウッドで最も旬な2人、ジェニファー・ローレンス(26)とクリス・プラット(37)をダブル主演に迎え、極限状況に置かれた男女の愛と運命を壮大なスケールで描くスペース・スペクタクル・ロマン「パッセンジャー」(3月24日日本公開)。本作の撮影では、2人の乗る豪華宇宙船アヴァロン号が実際に巨大なセットを作って再現されたが、このたびわざわざ大がかりなセットを組んだ理由が明らかとなった。

 主演のジムを演じたクリスは、「どれも巨大なセットだったよ!アトランタのパラマウント・スタジオに作ったんだけど、大きすぎてスタジオの壁を一部崩さないといけなかったんだ。スタジオ史上最大級のセットだったらしいよ!メカニッククルーや電気技師達は、セットにLED電球を12.8kmもの長さ分使用したんだ!しかも、驚くほどよく出来ている小道具が置かれているんだ。本物の船に乗った気持ちになったね」とその巨大さと装飾品の素晴らしさを興奮気味に語った。

 この素晴らしいセットを作ったことには、ちゃんとした理由があることを本作のメガホンを握ったモルテン監督が語る。「これはSFがメインの映画ではなく、キャラクターが主体の映画なんだ。だから、できるだけセットを実際に作りたいと思ったんだ。大がかりなシーンが沢山あるし、驚くような特殊効果もある。でも作品の原動力はジムとオーロラで、役を演じるクリスとジェニファーの演技なんだ。その演技を引き出すためにも、彼らにはグリーンバッグの前で演じるようなことはさせたくなかったんだ。彼らに自分たちがいる場所を肌で感じて理解できるように、できるだけセットを作ろうと思ったんだ」。

 この監督の狙いは当たったようで、主演のオーロラを演じたジェニファーは「実際にセットが存在するということは、すべてを自分の想像に頼らなくていいということだから、とても助かったわ。それは役者にとってはとても大切で、気持ちよく自然に演じられるのよ。」と、リアルなセットが演技をする上で非常に重要であったことを語っている。またクリスも「セットが大きければ大きいほど、こちらの孤独感は増すし、自分が本当に小さな存在であることに気付かされるんだ」と話し、セットのおかげで地球にいながら宇宙での孤独感を感じることができたことを明かしている。【ハリウッドニュース編集部】