13年「あまちゃん」で主人公の母の青年期を演じ、人気を得た有村架純(24)が、今度は主役としてNHK連続テレビ小説「ひよっこ」(4月3日スタート、月~土曜午前8時)に臨む。放送前に、主役としての思いを明かした。

 「あまちゃんの時は周りが見えず、役に専念してました。今はスタッフと積極的に話そうとか、疲れても同じテンションでいようとか、作品を皆さんに喜んで欲しいと思ってやっています」

 多くの映画、CMと経験を重ね、心も成長したようだ。

 「作品を背負っているんだなと常に感じています。放送が始まれば視聴率のことも言われると思います。でも、みんなですてきな作品を作ってるという意識が高く、私も含め前向きな気持ちが現場にはあふれています。安心しています」

 「ひよっこ」終了後は、どんな鳥として羽ばたくのだろうか。

 「つばめです。大きく羽ばたき、どこかに行くより、ちゃんと自分の巣に帰る。撮影が終わるまではNHKの顔。終了後は世間にどう評価されるか分かりませんが、もし、いい言葉をもらっても原点に戻る。気持ちをリセットして再出発。原点とは余計なことをしない、自然体の有村です」

 今、最も多忙な女優だが、素直で謙虚。それが人気の要因に違いない。【中野由喜】

 ◆「ひよっこ」 1964年(昭39)、茨城県の農村を舞台に物語がスタート。主人公の谷田部みね子が、高校卒業後、行方不明になった父を捜すため、集団就職で上京。町工場で働きながら、仲間に支えられ、困難に立ち向かい、自分の殻を破って成長する姿を描く。