14日に心不全で亡くなった夫婦漫才「二葉由紀子・羽田たか志」の二葉由紀子(本名・一色ユキノ=いっしき・ゆきの)さん(享年76)の通夜が16日、兵庫県芦屋市の照善寺で営まれた。桂文枝、西川きよしら約150人が参列した。喪主を務めた夫の羽田たか志(75)が最後の舞台の様子を語った。

 たか志によると、兵庫県西宮市での花祭り会場での7日の舞台が最後になった。「動悸(どうき)があってかわいそうやった。歌うときもちゃんと歌えないような状態だった」と万全ではなかったと明かした。

 「でも本人も最後は必死だった。お客さんが笑いだし、なんとか終わって帰りの車の中で『悔しい。こんなにいいお客さんやったのに…。いつもの自分やったらもっと爆笑をとれるのに、悔しい…』。それが最後の舞台でした」

 二葉さんは1年ほど前から不整脈のような症状を訴え、最近になって心臓弁膜症と診断されていた。約1週間前には「呼吸に違和感がある」といい、診察の結果、そのまま入院。14日に容体が急変した。

 通夜では「オレと結婚してよかったか? 黙っているからアカンかったんか?」と語りかけたという。最後にたか志は「顔が穏やかだった。いま寝て起きそうだった。自分で言うのもなんですけど、おしどり夫婦と書いておいてください」と涙ぐんだ。葬儀・告別式は17日正午から同所で営まれる。