大麻取締法違反(所持)の疑いで先月24日逮捕されたKAT-TUN元メンバー田中聖(31)について、東京地検は7日、処分保留で釈放した。田中は千葉県柏市内の実家に帰った。

 田中は午前10時20分ごろ、警視庁渋谷署からワンボックスカーに乗り出てきた。黒髪を七三分けにしたようなスタイルで、黒いスーツ姿で黒いネクタイを締め、全身のタトゥーは見えない。午前11時35分ごろ実家着。車を降り取材陣に5秒間、90度近く腰を曲げて頭を下げ無言で自宅に入った。終始神妙な面持ち。その後、自宅2階の窓は内側からレジャーシートで覆われ、外から見えなくなった。午後6時35分ごろ父親とみられる男性が車で戻り、黒いかばんに入った荷物を運び入れた。報道陣の問いかけには応じなかった。関係者によると田中は、かなり落ち込んだ様子という。

 先月24日、東京都渋谷区の路上に止めた車内に若干量の乾燥大麻を所持していたとして現行犯逮捕。同29日には尿鑑定で大麻の陽性反応が出たことが明らかになったが、調べに対し「自分のものではない」と否認していた。大麻取締法に使用への罰則はない。現時点で所持を立証するだけの証拠が得られなかったと思われ同署は、在宅のまま任意で捜査を続ける。新証拠がなければ、嫌疑不十分で不起訴になる可能性がある。

 13年9月にジャニーズ事務所を解雇。ロックバンドINKTのボーカルとして活動していた。バンドは逮捕後、開催中のライブハウスツアーを中止し当面、活動を見合わせていた。所属事務所によると、今後の活動については司法判断を待ち検討する意向という。