1月に「青いダイヤモンド」で歌手デビューした中沢卓也(21)が21日、故郷の新潟・長岡市の「アオーレ長岡」でプロになって初のソロコンサートを行った。

 同会場は思い出の場所だ。13年にNHK「のど自慢」長岡大会の予選会が行われ、会場を移した本大会で、中沢は見事にチャンピオンに輝いた。この番組を見たレコード会社幹部が声をかけたことがきっかけで、プロ歌手への道を歩み始めた。当時を振り返りながら、「地元で節目のスタートを切ることができて、すごく幸せです」と、凱旋(がいせん)コンサート前に気合を入れた。

 約2時間のライブでは、デビュー曲のほか「さざんかの宿」「氷雨」「勝手にしやがれ」「さくら(独唱)」「糸」などの演歌からポップス曲まで幅広いカバー曲を歌唱。「アマチュア時代はポップスを歌ってきた。演歌歌謡曲は日本語の美しさを表現しているし、気持ちがすごく落ち着く。自分が演歌歌謡曲の魅力に気付いたように、若い世代にも伝えたい。そして、年配の人にはポップスの魅力を伝えたい」。歌を通じて、ジャンルの異なる音楽の懸け橋になりたいとアピールした。

 ライブ後には「たくさんのお客さんの笑顔と涙を見ることができてうれしかった。初のコンサートは文字通り今回しかないのですが、今日感じたことを大切に頑張っていきたい。将来は日本にとどまらず、世界で『中沢卓也の歌』を聴いていただけるようになりたい」と世界進出も誓った。

 すでに9月20日、東京・赤坂BLITZでライブを行うことも決定。世界へ向けての第1歩をまずは秋の東京公演で刻む。