杉良太郎(72)が12日、山梨・大月市の笹子峠にある県指定天然記念物「矢立の杉」を訪れ、「身代り両面地蔵菩薩(ぼさつ)」の建立10周年記念式典に参加した。

 妻の伍代夏子(55)、山本譲二(67)山川豊(58)とEXILEのUSA(40)、TETSUYA(36)も同席した。

 樹齢1000年以上といわれる神的な巨木「矢立の杉」のことをたまたま知った杉が、08年に「矢立の杉」を作詞作曲。同年に同曲を主題歌にした大阪・新歌舞伎座の舞台「闇の身代わり地蔵」の脚本も書いた。この舞台の主演が山本と山川の2人だった。

 杉は「建立から(足かけで)10年。あっという間だった。自分が『矢立の杉』を知ったのも、自然と導かれてだった気がする。ここは、まさに『運命の地』だと思う」と話した。

 地蔵の表面は杉に、裏面は伍代の顔に似せて作っている。「生きることに疲れた時には、ここに来ると良い。菩薩が苦しいことの身代わりになってくれるから。今日、自分の顔をした菩薩に手を合わせて魂を入れました。『仏を作って魂入れず』ということになってはいけない。私が死んだ後でも、ここに来れば杉良太郎がいるとなればいい。そんな強い思いを持っています」と言葉に力を込めた。

 伍代は杉と毎年、同所を訪れているが、山本と山川は08年の建立以来、2度目の訪問。山本は「ここの近くのゴルフ場には2、3カ月に1回は来るのに…。非常に反省をして後悔をしています」と頭を下げた。これを聞いていた杉は「(後悔は)全部、うそです」と笑わせた。

 山川も「これまで来られなくて罰当たりでした。1年に1回くらいは来ないといけない」と反省を口にした。

 この日、式典で演舞をした地元の踊りチーム「じょいそーらん」と親交を持たせようと、杉がEXILEの2人に声をかけた。USAは「ここに来ることができて光栄。心が元気になった」。TETSUYAも「毎年、来られたらいいなと思う」と、つかの間の交流を楽しんでいた。