宝塚歌劇団雪組トップスター早霧(さぎり)せいなが23日、東京・日比谷の宝塚劇場で行われた退団公演「幕末太陽傳」「Dramatic “S”!」の千秋楽をもって、16年3カ月在籍した同歌劇団を退団した。サヨナラパレードには約8000人が集まった。

 退団会見で早霧は「すべてを宝塚にささげた日々でした。宝塚は私のすべてでした」と振り返った。

 14年9月にトップに就任し、「ルパン三世」「るろうに剣心」「ローマの休日」など話題作に出演。本拠地作全5作で観客動員率100%超えを達成する記録も打ち立てた。早霧は「みんなで作り上げた舞台」と、ともに退団する相手娘役の咲妃(さきひ)みゆや、組子、スタッフに感謝を述べた。

 今後の活動は「軍の機密です! 機密事項のため申せません。どういう世界が待っているか、1歩1歩景色を見ながら歩みたいので」と、冗談を交え説明した。涙ぐむ場面もあったが、早霧は「山口百恵さんがマイクを置いたように、男役は永久に置くんですが、これだけ熱中したものが消えた時にどうなるか、想像できない分、すごく楽しみ」と、晴れやかに笑った。