肺炎のため21日に亡くなった、平尾昌晃(ひらお・まさあき)さん(享年79)とのデュエット曲「カナダからの手紙」を歌った歌手畑中葉子(58)も涙ぐみながら悼んだ。

 畑中は23日、舞台「Nostalgia」出演後に取材に応じた。15年に東京・五反田ゆうぽうとホールでの公演に平尾さんが出演した際に対面したのが最後だったといい、「この時も手を腰にあてて歌っていたり、ご体調が良くないことは存じ上げてました。多分、もうお会いすることはできないと思っていたので、びっくりはしましたけど、覚悟していた部分はありました」と明かした。

 訃報は22日夜に知ったといい「いつも優しくて、どんな方にも接し方が同じ。私は16歳で父を亡くしていて、父のように感じていたので残念です」と涙ぐんだ。

 思い出については「私はデビューが18歳で、1曲目でヒットしたので鼻が高くなって、平尾先生にも失礼が度々あったような気がします。その時は感じなかったけど、結婚し、子育てをし、改めて先生の偉大さを感じました。そういったことがお伝えできずにお別れしてしまいました」。

 「カナダからの手紙」は来年で発売40周年になる。「歌詞の中に『あなたの居ないひとり旅』とありますけど、現実になってしまった。これからも1人で歌っていきたい。たくさんの曲を残された、そういった方とご一緒できてうれしく思います」と語った。【松尾幸之介】