天才津軽三味線奏者で歌手の浅野祥(27)が25日、新曲「斎太郎月夜(さいたらづきよ)」のキャンペーンのため、日刊スポーツ大阪本社を訪れた。

 07年にデビューしてから10周年。「今回は民謡と地元宮城を意識した作品。初めて聴いてもらう方にも聴きやすいと思います」。7月19日に発売したばかりの新曲を自信たっぷりにアピールした。

 宮城県出身。弘前で行われる津軽三味線全国大会で14歳の時に最年少優勝。そこから3連覇の偉業を達成し、この世界に飛び込んだ。11年の東日本大震災では仙台市内の実家が全壊。「何かを残したかった」と、実家の床柱を素材に三味線を作り、震災を風化させない活動にも取り組む。

 デビューから10年は日本で足場を固めた。次の10年は「世界」を見据える。「日本の文化、演歌をもっと世界にアピールしたいですね。そのために何をするか。洋楽とのコラボも積極的に行いたい。伝承と革新がテーマです」。2020年東京五輪&パラリンピックの開会式で世界の人々の前で演奏するのが目標だ。

 今秋、奈良・洞川温泉で開催される「えんがわ音楽祭~水の音コンサート~」(9月23日~24日)への出演も決定。関西のファンに、浅野祥の“スーパー三味線”を披露する絶好の舞台となる。