俳優鈴木亮平(34)が29日、都内で、10月5日から始まる舞台「トロイ戦争は起こらない」(新国立劇場で10月22日まで)の制作発表会見に出席した。

 フランスの外交官でもあった劇作家ジャン・ジロドゥが1935年、戦争に突き進む人間の愚かしさ、平和への思いを託した名作の新訳上演。ギリシャ神話上で起こったとされる「トロイ戦争」直前のトロイ王国を舞台に、平和を好む国王が戦うことを拒みながらも巻き込まれていくさまを描いた。

 鈴木は「トロイ戦争の話でなく、なぜ戦争が起こるのかを、トロイ戦争の舞台を借りて、その仕組みを描いている」と、現代にも通ずるテーマであることを強調。「強烈なメッセージをいかに伝えられるのかが大切」と、稽古に向けて意気込んだ。

 1年半ぶりの舞台出演という鈴木は、今月上旬、18年のNHK大河ドラマ「西郷どん」の撮影に入ったばかり。舞台稽古とドラマロケ地を行き来しながら、両立させるという。

 妻役は鈴木杏(30)が演じる。「僕の少年時代から活躍されている女優さんなので、“鈴木”の先輩。『リトル鈴木』で行こうと思います」と話す亮平に「こんなにビッグ(186センチ)なのに!」とするどい突っ込みを入れ、早くも相性の良さをうかがわせた。

 一路真輝(52)谷田歩(42)三田和代(74)も出席した。