「よこはま・たそがれ」など約5000曲を作った作曲家で、歌手としても活躍した平尾昌晃さん(享年79)の通夜が29日、都内の斎場で家族葬として営まれた。祭壇は五線譜をイメージした花で飾りつけ、遺影にはお気に入りの写真を選んだ。愛用のギター2本とポシェット、好きな桃とお菓子が供えられ、天国でも作曲ができるように五線譜や眼鏡を置いた。おしゃれだった平尾さんらしく、好きだったブルージャケットに赤色のシャツを着ていた。祭壇横には、03年に受章した紫綬褒章と英ロンドンで発売したLPを飾った。

 親族のほか、五木ひろし(69)布施明(69)小柳ルミ子(65)森口博子(49)水谷豊(65)ら約70人が参列。五木は「先生との出会いがなければ『五木ひろし』は誕生しませんでした。親を亡くしたような気持ちです」と涙をこらえた。法名は「慈嚴院照音晃道居士(じごんいんしょうおんこうどうこじ)」。

 喪主は長男(38)が務め、今日葬儀・告別式を行う。9月か10月ごろ「お別れの会」を音楽葬として実施する。