「よこはま・たそがれ」など約5000曲を手がけた作曲家で歌手の平尾昌晃さん(享年79)の葬儀・告別式が30日、都内の斎場で家族葬として営まれた。

 出棺の際には、平尾さん自身が歌唱するヒット曲「瀬戸の花嫁」のメロディーが流れた。その中、約20年にわたって平尾さんのマネジャーを務め、13年春に再々婚をした妻が棺(ひつぎ)にすがって号泣。その姿が多くの参列者の涙を誘った。喪主を務めた長男(38)は「母も兄弟たちも、こんなに急に父が亡くなるとは思っていなかった。皆さんと一緒に父を笑顔で送ってあげたい。これからも家族で力を合わせて頑張ります」などとあいさつをした。

 次男の歌手勇気(36)は葬儀の終了後、取材陣に対応。一部で「遺産相続争いがある」と報道されたことには「ありません」と完全否定した。「この1週間は母も親族も寝ないで葬儀の準備をしてきた。もめているなんてことはない」。

 9月か10月に「お別れの会」を音楽葬として行う予定だ。勇気は「多くの歌手の方にも参加してもらいたいし、自分もこの日を目指して曲を作っている。何とか間に合わせたい」と話した。